コーカサス山脈に沿ってロシアと隣接するジョージアは、スターリンの出身地であり、1991年のソビエト連邦からの独立後、共和制国家となりました。日本では、2015年4月から、呼称を「グルジア」から「ジョージア」に変更しています。気候は比較的温暖な地域が多く、黒海沿岸はワインの生産地として有名です。グルジアワインは、世界最古のぶどうワインとされています。
あまり知られてはいませんが、豊かな大自然に恵まれた国であり、とりわけ山々の美しさは、アルプスやヒマラヤに引けをとらないほどです。登山好きの人には、是非一度は訪れてほしい場所です。近年、観光産業に力を入れており、都市部ではインフラ整備が進んでいます。首都トビリシは、古くからシルクロードの街として栄え、旧市街にはグルジア正教のほか、カトリックの教会やイスラム教寺院などがあり、多文化を感じさせる街並みが残っています。教会を訪れる際は、旅行ガイドなどで決まり事をあらかじめ確認しておくとよいでしょう。
日本からの直行便はなく、イスタンブールやアムステルダム、ロンドンなど、周辺国でトビリシ行きに乗り換えるのが一般的です。イスタンブールからは、トビリシへの直行バスも出ています。食べ物が美味しく、物価も安いので、長期滞在者に向いているといえます。日本での認知度はあまり高くありませんが、印象に比べて訪れやすい国と言えるでしょう。
南コーカサスにある共和政国家ジョージアは、ロシア、トルコ、アゼルバイジャン、アルメニアの4つの国と隣接しています。それらの国と道路で直接つながっているので、バスなどを利用するか、あるいは鉄道で入国することができます。トルコから入国する場合、イスタンブールから国境のあるバドゥミまで行き、首都トビリシへは鉄道で向かうのが一般的です。空路については、日本からジョージアへの直行便は就航していないため、トルコやドイツ、オランダ、イギリス、フランスなどの周辺国を経由して入国する形になります。ロシア経由では、モスクワから約2時間半、サンクトペテルブルクから約3時間の直行便が出ています。日本からの旅行では滞在期間が90日を越えない場合ビザは必要ありません。また、ウクライナのイリチェフスクやオデッサ、ロシアのソチとバドゥミとの間にはフェリーが運航しています。