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美食とシルクの街 フランスの世界文化遺産リヨンの楽しみ方

TIPSTOWN 投稿者: 吉川由美
horizontal view of Lyon and Saone River in France

フランスの南東部、オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏の首府であるリヨンは、パリに次ぐフランス第2の都市です。
紀元前1世紀にローマ帝国の植民地として誕生し、ローヌ川とソーヌ川が合流する交通の要衝に位置することから、古代より物流拠点として栄えてきました。絹織物の生産地としても有名で、14世紀にフランス王、フランソワ1世がイタリアの絹職人をリヨンに招いて絹の生産を始めたことから、近代ヨーロッパにおける絹産業の中心地となり、その技術は日本にももたらされました。
2014年に世界文化遺産になった群馬県の富岡製糸場は、リヨン在住の技師を招聘して設立され、日本の産業の発展に大きな役割を果たしました。日本とも深いつながりがあるリヨンを旅してみましょう。


世界遺産「旧市街ヴューリヨン」

リヨンの街はローヌ川とソーヌ川により歴史地区「旧市街」、中心地の「半島地区」、ビジネス街の「新市街」の3つに分かれています。
ソーヌ川左岸はヴューリヨンと呼ばれる旧市街で、中世からルネッサンス様式の歴史的建造物が多く残ることから、1998年に世界文化遺産に登録されました。
独特の趣きがある石畳の小さな路地が入り組み、ところどころに建物の1階をつきぬける「トラブール」と呼ばれる小道があります。
これはシルクを運ぶ際に雨で濡れないように作られた秘密の抜け道で、リヨンならではの風景となっています。
サン・ジャン通りはリヨン随一のグルメ街で、ブションと呼ばれる庶民的なビストロやカフェ、土産物店がたくさん並んでいます。
地下鉄ヴュー・リヨン駅近くにあるギニョル劇場では、リヨン発祥のマリオネット「ギニョル」が観覧でき、手を胴体に入れて動かす昔懐かしい人形劇が楽しめます。


リヨンの繁栄を象徴する「フルヴィエールの丘」

リヨンの市街を一望できる「フルヴィエールの丘」は、ローマ時代に街が建設された際に一番最初に造られた場所といわれています。
赤いケーブルカーで丘に上ると、1872年から1896年にかけてリヨン市民の寄付により建てられた「フルヴィエール教会」が目に入ります。
社会主義勢力に対するキリスト教勢力の勝利の象徴となっており、塔4基と鐘楼、最上部に金色の聖母マリア像を頂く八角形のバジリカ式大聖堂は当時としては珍しい様式で、ロマネスクとビザンチン、2つの建築様式が融合した白亜の美しい聖堂です。
フルヴィエールの丘には、2000年以上前に造られた古代ローマ時代の円形劇場も残っています。
1万人の観客を収容したという劇場の周辺は考古学公園となっており、併設する「ガロ・ローマ文明博物館」では、リヨンがフランス皇帝の属州の中心都市として栄えた当時の遺構を見ることができます。


美食の都となるまで

「美食の街」という顔も持つリヨン。その背景には歩んできた歴史とイタリアの食文化が大きく関係しています。
16世紀のヴァロワ家統治時代、諸外国の圧迫を受けて国内が分裂していたイタリアと接点を持ったことと、フランソワ1世の次男アンリ2世がイタリア・メディチ家のカトリーヌ・ド・メディシスを王妃としたことから、その時期最盛期を迎えていたルネサンス文化とメディチ家の宮廷料理がフランスに入り、革新を起こしました。
フランス革命が勃発すると職を失った宮廷料理人が独立し、経済力のあるリヨンはいち早くそうした人材を取り込みました。
ヨーロッパ有数の交易地の利から、ボージョレ、ローヌ、ブルゴーニュのワイン、ブレスの鶏肉、シャロレー牛という各地の高品質の食材の調達が容易だったため調理技術も向上し、こうして美食の基盤が出来上がりました。
1830年代に産業革命を迎えると、絹職工の賄いを作っていた女性達が相次いで大衆食堂を開業し、これがいまあるブションとなって、現在に至っています。


まだまだあるリヨンの楽しみ

このように絹織物業と食が発展したリヨンは、街に残る文化遺産と合わせてさまざまな魅力にあふれています。
リヨンを絹産業の一大生産地にしたフランソワ1世の功績は大きく、フランスの美術および文芸は彼の治世に重要な発展を遂げました。
イタリア人芸術家を庇護したことでも知られ、レオナルド・ダ・ヴィンチを自身の居城アンボワーズ城近くのクロ・リュセ城に住まわせ、この時にダ・ヴィンチが「モナ・リザ」を持参したことが、フランスのルーブル美術館に収蔵されるきっかけとなりました。
ご紹介した観光地の他にも、高名な料理人、ポール・ボキューズの名を冠した中央市場「ポール・ボキューズ」やリヨン出身の作家サン・テグジュペリの銅像がある「ベルクール広場 」も訪れたいスポット。街には巧妙に描かれただまし絵もたくさんあるので、それらを探しに散策するのもお勧めです。


この記事の著者
こんにちは!台北在住の専業主婦の吉川です♪ 在住者だからこそ知っている台湾の生情報やお薦めのレストラン、旅行会社に勤務しながら、趣味と実益を兼ねて旅した世界50カ国の都市の見どころや観光ポイントをた~くさんご紹介させていただきます♪

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