ココマチ マガジン-世界の旅行ガイドが満載のwebマガジン-

HOME > SPOT, TOWN > 世界史で有名なフランス・ナントの知られざる魅力

SPOTTOWN

世界史で有名なフランス・ナントの知られざる魅力

SPOTTOWN 投稿者: 吉川由美
世界史で有名なフランス・ナントの知られざる魅力

ナントはフランス西部、ロワール川の河口に位置するフランス第6の都市です。
ナントと聞いてピンと来る人は歴史通。世界史で習った「ナントの勅令」が出された歴史ある街で、1598年に当時のフランス王、アンリ4世が新教徒プロテスタントにカトリック信徒とほぼ同じ権利を与え、近世ヨーロッパで初めて個人の信仰の自由を認めた法として高く評価されています。
これによってフランスの基盤が安定しましたが、後の王ルイ14世によって廃止され、商工業の担い手を失って市民に重税を課したことがフランス革命の遠因になったと言われています。
現在のナントは、フランス人が選ぶ「最も住みやすい街」ランキングで常に上位に選ばれ、パリからTGVで約2時間半、地方都市でありながらロンドン、ローマ、マドリードなどから直行便も運航される人気の都市となっています。


歴史の舞台「ブルターニュ公城」

その「ナントの勅令」が公布されたのは、ロワール川の右岸に建つ「ブルターニュ公城」です。
ナントは現在、ロワール=アトランティック県の一部ですが、1941年に分離されるまではブルターニュ領で、1207年に当時のブルターニュ公によって建てられ、13世紀からブルターニュ公の住居、1532年にフランスに併合された後はフランス王家のブルターニュでの居城となりました。
花崗岩と白い石灰土からできた巨大な城はかつて堀に囲まれ、フランス王に対抗する要塞の役割を果たしていました。
その後、兵舎や監獄として使われていましたが、1862年に歴史建造物に指定され、1915年にナント市の所有となりました。
ナントとブルターニュの歴史的象徴として重要な位置を占め、城内にあるナント歴史博物館では、ブルターニュ公国の歴史やナントの都市開発や産業活動を知ることができます。


両親への思いが刻まれた「サン・ピエール・サン・ポール大聖堂」

ナントの数ある教会で、最も有名なのが「サン・ピエール・サン・ポール大聖堂」です。
1434年に着工し、完成したのは1891年と457年もの歳月をかけて建てられました。火災や戦災にあったものの、そこまで時間がかかったのは、ブルターニュ公国のジャン5世が公国一の大聖堂の建築を望んだためといわれています。
翼廊には、1488年に死去したブルターニュ公フランソワ2世と公妃マルグリット・ド・フォアの白い墓があります。
これは2人の娘で、シャルル8世、ルイ12世の2代のフランス王の王妃であったアンヌ・ド・ブルターニュが献納したもので、ルネサンス様式の見事な装飾は両親への想いを表したものといえます。
ナントは16世紀までブルターニュ公国の中心地として栄えましたが、アンヌの代で終焉を迎え、彼女は独立国家として最後のブルターニュ公となり、その後フランスに併合されました。


前代未聞!機械仕掛けの遊園地 「レ・マシーン・ド・リル」

ナントの人気スポット「レ・マシーン・ド・リル」は、いまフランスで最も注目を集めているアミューズメント・パークです。
ロワール川の中州、ナント島にある造船所の再開発プロジェクトとして誕生したこの施設は、彫刻家や建築家、クリエーター達が共に立ち上げた団体「ラ・マシーン」のアトリエで、ナント出身のSF小説の父、ジュール・ヴェルヌの小説に出てきたさまざまなイマジネーションが再現されています。
中でも圧巻なのが「マシーン・ド・リル」と呼ばれる12メートルの巨大な象のロボット!鋼鉄と木でできた40トンもの巨体は、鉄骨やモーターエンジンなどで土台が作られ、さまざまな木材を寄せ集めて肉付けされており、瞬きをしたり、耳を動かしたり、鳴き声を発したりと凝った仕組みになっています。
腹と背中に人が乗れるようになっており、ナント島を約30分ほどかけて動き回ります。
海に生息する動物をモチーフにしたアトラクションなどもあり、併設する展示ギャラリーでは制作過程なども見られ、想像力が生み出した夢の世界を満喫できます。


歴史と文化とアートに彩られる街

「ラ・マシーン」が制作した巨大クモの乗り物「レ・メカニック・サヴァント(博識な機械)」は2009年に開催された横浜開港150周年記念イベントの一環として日本に来たことを覚えている方もいらっしゃるでしょう。
歴史の舞台だけでなく、デザイン先進都市、環境先進都市としても名高いナントですが、歴史的建造物も多くあり、19世紀後半にできたショッピングアーケード「パサージュ・ポムレー」はフランス唯一の3階建てのアーケードで、文化遺産にも指定されています。
バカンス時期はたくさんのフランス人旅行者で賑わうナントは、世界の旅行者にとっても魅力ある街。
クラシック音楽の祭典なども開催され、歴史と文化とアートにたっぷり浸れます。


この記事の著者
こんにちは!台北在住の専業主婦の吉川です♪ 在住者だからこそ知っている台湾の生情報やお薦めのレストラン、旅行会社に勤務しながら、趣味と実益を兼ねて旅した世界50カ国の都市の見どころや観光ポイントをた~くさんご紹介させていただきます♪

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitterでココマチマガジンをフォローしよう!


関連記事

  1. 美味しいストリート、戸越銀座商店街 美味しいストリート、戸越銀座商店街
    FOODSPOT
  2. トンネルを抜け、提灯の小路に迷い込む 千と千尋のモデルの地、九份 トンネルを抜け、提灯の小路に迷い込む 千と千尋のモデルの地、九份…
    SPOTTOWN
  3. cotdazur_img1-01 地中海沿いにある人気の保養地、コートダジュール
    SPOT
  4. shutterstock_380574628 童話で動物たちが目指した憧れの街!ブレーメン
    SPOTTOWN
  5. shutterstock_93246292 温泉によって栄えた街、バース
    SPOTTOWN
  6. image 北陸新幹線の延伸が待たれる観光スポット 福井県の魅力
    SPOTTIPS
  7. shutterstock_119144035 一度は見てみたい!世界の素晴らしい景観を持つ海辺の村
    TOWN
  8. shutterstock_295081289 オーストリアの文化都市、グラーツを観光する
    SPOTTOWN
ココマチギフト

新着記事