ココマチ マガジン-世界の旅行ガイドが満載のwebマガジン-

HOME > TREND > 中台分裂後で初の首脳会談 思惑と台湾問題をわかりやすく解説

TREND

中台分裂後で初の首脳会談 思惑と台湾問題をわかりやすく解説

TREND 投稿者: ココマチ編集部
taiwang1

中国と台湾の首脳会談が7日初めて実現し、中台は直接対話で交流を広げる時代に入った。中国との政治対立のために孤立しがちだった台湾が、アジア太平洋の経済統合の動きに参加する余地が広がることにもつながる。ただ、中台が急接近すれば中国の海洋進出を後押しし、東アジアの安全保障体制を大きく変える危うさもはらむ。
「両岸(中台)人民の福祉を向上し、よりよい生活ができるようにしたい」(中国の習近平国家主席)。「両岸の交流を加速し、『(両者がともに利益を得る)ウィンウィン』の利益を獲得していきたい」(台湾の馬英九総統)
歴史的な7日のトップ会談は政治対立を棚上げし、経済中心の交流を拡大することが話題の大半を占めた。


そもそも台湾問題って?

中国と台湾の問題は、今から70年以上前に遡ります。第二次世界大戦前、台湾は日清戦争で勝利した日本が統治していました。その当時中国大陸では、孫文が建国した中華民国がありましたが、孫文の後継者である蒋介石が率いる「国民党」と、ソビエトの後押しを受けた毛沢東率いる「中国共産党」が、互いに中国大陸での覇権を争い内戦状態にありました。 その内戦は中国共産党が勝利し、毛沢東は現在の中華人民共和国を建国します。そして敗れた蒋介石は、日本が敗戦により引き上げた台湾に逃れ、その台湾を中華民国の拠点とします。そしてお互いが我こそが正統な中国であると主張し武力衝突も含めた激しい対立状態になりますが、アメリカの介入もあり、中国本土は中華人民共和国、台湾は中華民国という2つの中国が存在するという状態が戦後続いています。


台湾に芽生えた「台湾人意識」

中国大陸から渡ってきた、蒋介石率いる国民党は台湾を支配下に治めます。後に外省人と呼ばれる人たちです。この台湾の全人口の2割程度の外省人が、日本統治時代より台湾に住んでいた本省人を支配するという状況が生まれました。外省人に不満を持つ本省人は、二・二八事件などの武装蜂起を行いますが、徹底的に鎮圧され、その後、国民党は後に白色テロと言われる、本省人、特に知識分子や左翼分子を弾圧します。 そんな暗い弾圧の時代が長く続きますが、1988年に李登輝が総統に就任すると一気に台湾の民主化の機運が高まります。そんな民主化の動きの中、出てきたのが、台湾の人の「台湾人意識」です。元々中国大陸から渡ってきた国民党は、台湾は一時的な拠点であって、帰る場所は中国本土という意識があり、自分たちのアイデンティティーも台湾人ではなく中国人だと思っている人が多いと思われます。そしてその意識は元々台湾に住んでいた人にも影響を与え、国民全体に自分たちのアイデンティティーは「中国人」だという意識を持たせていました。民主化の過程で、自分たちのアイデンティティーは「台湾人」であると思う人が増え、そんな人たちが中心となった、台湾独立派と呼ばれる、民主進歩党が2000年にとうとう国民党から選挙での政権交代を成し遂げます。


国民党と中国共産党の接近

台湾独立の機運が高まる中、中国共産党はそれに非常に不快感を示します。元々台湾は中国の一部であり台湾独立はありえないという考えからです。そして選挙で敗れ野党となった国民党に接近します。国民党は、台湾が独立すると完全に中国と敵対してしまう。そうなるよりも中国と仲良くしていた方が得だという考えで、台湾独立派を牽制、民主進歩党の政権も経済政策の失敗で台湾が不況になり、台湾の世論は大国となった中国に乗っかった方が経済的に潤うという方向に傾きます。そして2008年の総統選で国民党は政権を奪い返します。政策的には台湾独立は封じ、経済での中国との結びつきを強めるため、中国と経済的に一つになっていこうという政策を推し進めます。ですが行きすぎた中国との一体化は世論の反発を受け、2014年には、「サービス貿易協定」という中台の経済の自由化をより推し進めた条約に反対した大規模なデモが起こります。そして次回の選挙では再度民主進歩党が政権をとるという憶測も出ています。


今回の会談による双方の思惑

台湾・国民党の馬総統の思惑は、ズバリ自身の実績のアピール、中国と歴史的な対談を果たし、これからも現状を変更することなく中国と仲良くしていけば、台湾経済も安泰だというのをアピールすると共に、次期選挙でも有利に進めることが狙いだと思われます。 対して中国の習近平国家主席は、経済が失速するなどで国内状況があまり良くない中で、「念願の中台統一」と国内に大々的にアピールができるし、アメリカとの会談が不調に終わり、南シナ海が緊迫している状況で、何とか台湾を味方につけておきたい、かつ今回の対談の成果を、(政権が変わったとしても)次期政権にも背負わせたいという思惑があるのではないでしょうか。


この記事の著者
こんにちは☆ココマチ編集部です。 旅をすることが大好きです。世界中に友達を作り、毎月各国の友達に会いにいく生活を目指しています! よろしくお願います( ´艸`)

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitterでココマチマガジンをフォローしよう!


関連記事

  1. 249_1_fannysports_img1 日本のちょっと面白いスポーツ大会3選
    CULTURETREND
  2. aircraft_img1 どれを選ぶ?ヨーロッパ系航空会社のオススメ3選
    TIPSTREND
  3. shutterstock_454518175 LCCでお得に東南アジア!
    TIPSTREND
  4. 有馬温泉が上位独占!関西エリアの日帰り人気温泉宿トップ3 有馬温泉が上位独占!関西エリアの日帰り人気温泉宿トップ3
    PRTREND
  5. shutterstock_445996777 旅行とあわせて行きたい日本の秋祭り4選
    CULTURETREND
  6. shutterstock_212048806 映画大国アメリカのテーマパーク、ユニバーサル・スタジオ・ハリウッ…
    TIPSTREND
  7. 295_1_omisoka_img1 大晦日はイベントの日? 年越し行事
    CULTURETREND
  8. shutterstock_370001969 世界三大カーニバル、カリブ海の楽園・トリニダード・トバゴのカーニ…
    CULTURETREND
ココマチギフト

新着記事