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江南第一の水郷 「周荘古鎮」のおすすめ観光スポット

SPOTTOWN 投稿者: 吉川由美
周荘古鎮

中国では、古くからある小さな田舎町を「古鎮」と呼びます。長江下流域の江蘇省と浙江省の水郷地帯に残る明、清時代の建物と水路のある街並みは「江南水郷古鎮」と称され、そこには昔から変わらない人々の暮らしがあります。上海から約70キロ、蘇州市昆山市に位置する周荘古鎮は、かつて江南の水運、商業の要衝として栄えた中国最大の水郷です。古くは「貞富里」と呼ばれていましたが、1086年に仏教に帰依した周迪功郎という人が自分の邸宅を寺として提供し、開墾した田も荘田として寄進したことから、彼の名を冠してやがて「周荘」と呼ばれるようになりました。900年あまりの歴史を持ち、1枚の絵がきっかけで世界的に有名になった周荘古鎮の見どころをご案内しましょう。


周荘を物語る2つの史跡

周迪功郎が寄進した白蜆湖畔の自邸は「全福寺」となり、江南一巨大な如来像を持つほどになりましたが、1950年代初期に食料庫に改造されその後破壊されたため、90年代に南湖畔に再建されました。湖上に浮かぶように楼閣が橋でつながる姿は「水中の仏の国」と称され、『周荘古八景』のひとつに数えられています。周荘を語るにあたって忘れてはならないのが、明代に建造された「双橋」です。東西に架かる世徳橋とそこに直角につながる永安橋、その2つの橋を合わせた総称で、古代の鍵のような形をしているので鍵橋とも呼ばれています。中国の著名な画家、陳逸飛がニューヨーク留学時に描いた『故郷の思い出ー双橋』がアメリカの画廊で評判となり、その絵が鄧小平時代の中国との国際交流に一役買ったことから、舞台となった周荘と双橋は世界的に知られるようになったという話は有名です。


街に点在する豪商の邸宅「沈庁」「張庁」

街には水運の利を生かして潤った豪商の邸宅が点在しています。元代中期に台頭したのは沈家で、主人の沈万三は手広く交易を行って周荘を食糧、絹等の集積地として発展させます。その子孫が1742年に建てた屋敷が「沈庁」で、間口は狭いものの奥行きは100メートルもあり、7つの中庭を持つ建物と5つの門が直線的に配置されています。部屋数は大小合わせて100室を超え、往時の沈家の繁栄ぶりがよくわかります。明、清代になるとさらに街は大きくなり、江南地方の重要都市の一つとなります。現在残る1,000近い家屋の60%はこの頃建てられたもので、中でも「張庁」は数少ない明朝の建造物です。もともとは怡順堂という名前でしたが、清代に売却され張家の所有となりました。こちらも6つの中庭を持つ建物で約70の部屋を持ち、建物の中を水路が流れていて船が家の中を通るという典型的な水郷建築住居となっています。この2軒は江蘇省の重点文物保護財に指定されています。


周荘名物「万三蹄」の名前の由来

周荘を訪れたら是非とも味わいたいのは、「万三蹄」と呼ばれる豚足料理です。周荘を繁栄させた富豪、沈万三が好んだ料理で豚の足を醤油や香辛料につけてトロ火でじっくり煮込んだものです。脂身はとても柔らかく、皮はトロトロでコラーゲンもたっぷりです。この名前にはこんなドラマがあります。明の初代皇帝朱元璋は、元との商いで大きな富を築いた沈万三を快く思わず、無理難題を突きつけてばかりいました。ある時、朱元璋をもてなす宴会の席でこの料理を出したところ、これを気に入られ料理名を尋ねられました。豚の足の「猪蹄」は「猪」の発音が朱元璋の「朱」と同じで、不敬と思われる恐れがあったため、機転を利かせて自分の名から「万三蹄です」と答えたと言い伝えられており、それ以来、この料理は万三蹄と呼ばれるようになりました。これと相性がいいのが「阿婆菜」という青菜の漬物。周荘に住む女性たちが集ってお茶を飲むことを「阿婆茶」といい、その際に一緒に食べる漬物を調理したものです。


水墨画の世界

街全体が観光地になっている周荘は、他の水郷の村と同様、入場券を買って見学します。上海から訪れる場合は、地下鉄3号線「漕渓路」近くの「上海旅遊集散中心」より朝7時30分から1時間おきに座席指定制の直通バスが出ており、往復のバス代と9ヶ所の施設入館料がセットになっているチケットを購入するとお得です。上海からの所要時間は約1時間半で、蘇州から行く場合は、蘇州駅から徒歩10分の「蘇州汽車北站」から30分に1本くらいの頻度で直通バスが出ています。いずれも日帰り可能なので、気軽に「江南第一の水郷」を楽しめます。昼間は観光客であふれかえる水郷古鎮も朝は人もまばらで、朝もやの中の水郷古鎮はまるで水墨画のような趣があります。この地に宿泊して、古の中国の世界に浸ってみるのもお薦めです。


この記事の著者
こんにちは!台北在住の専業主婦の吉川です♪ 在住者だからこそ知っている台湾の生情報やお薦めのレストラン、旅行会社に勤務しながら、趣味と実益を兼ねて旅した世界50カ国の都市の見どころや観光ポイントをた~くさんご紹介させていただきます♪

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