飛鳥の明日香の里を(明日香村)/散策スポット/小泊瀬稚雀神社
おはつせわかさざきじんじゃ
武烈天皇を祀る小さな社。天武・持統天皇陵を望む位置に建つ。
天武・持統天皇陵の東、竹林と常緑樹に囲まれた斜面の上に建つ小さな神社です。
社名の「小泊瀬稚雀(おはつせわかさざき)」は、第25代・武烈天皇の名にあたります。『古事記』には小長谷若雀命(おはつせのわかさざきのみこと)と記されます。
この社は、西にある天武・持統天皇陵を望む位置に建っています。武烈天皇を祀る社が陵のほうを向いていることから、この土地では長く、あの陵は武烈天皇の墓だと信じられてきました。
現在、天武・持統天皇陵(野口王墓古墳)は、鎌倉時代の盗掘を記録した『阿不幾乃山陵記』によって被葬者がほぼ確実とされています。宮内庁が武烈天皇陵として治定しているのも、ここではなく香芝市の傍丘磐坏丘北陵(かたおかのいわつきのおかのきたのみささぎ)です。
それでも、陵の被葬者が定まる前の土地の理解が、社の名と向きに残っています。
石段を上がると御影石の鳥居があり、その先、石垣に載る形で社殿が建ちます。木の玉垣に囲まれ、正面の階段には紅白の御幣が下がっています。両脇に石灯籠が一対。
社務所も授与所もありません。昼でも薄暗く、参拝者とすれ違うことはほとんどない場所です。
近鉄飛鳥駅から徒歩約12分。天武・持統天皇陵から東へ150メートルほどです。参拝は自由です。
観光地ではなく、集落の社です。静かに参拝してください。
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