飛鳥の明日香の里を(明日香村)/散策スポット/甘樫坐神社
あまかしにいますじんじゃ
盟神探湯の神事が伝わる、甘樫丘のふもとの古社。
甘樫丘の西のふもと、豊浦の集落に建つ神社です。平安時代の『延喜式』神名帳に「甘樫坐神社 四座」として載る古社で、祭神については諸説あります。
社殿は山を背にして静かに建ち、参拝者もまばらです。甘樫丘へ登る道の入口にあたるので、丘へ上がる前に立ち寄れます。
この神社に伝わるのが「盟神探湯(くかたち)」の神事です。
煮えたぎる湯に手を入れさせ、正しい者は火傷せず、偽る者は火傷すると考えた古代の裁判です。『日本書紀』允恭天皇の条に、氏姓の乱れを正すため甘樫丘で盟神探湯を行ったという記述があります。
いまは毎年4月に、境内の立石の前で神事として行われます。釜で湯を沸かし、笹の葉を浸して振りかけるかたちで、実際に手を入れるわけではありません。
湯に手を入れて真偽を判じるという発想は、日本だけのものではありません。世界各地に似た仕組みがありました。
証拠を集めて争うのではなく、超えたところに判断を委ねる。飛鳥という時代が、まだそういう場所にあったことを、この神事は伝えています。
境内には「立石」と呼ばれる石が立ち、明日香に点在する石造物のひとつに数えられています。盟神探湯の神事は、この石の前で行われます。
近鉄橿原神宮前駅から周遊バス「甘樫丘」下車、徒歩約5分。参拝は自由です。
すぐ近くに豊浦宮跡(向原寺)と古宮遺跡があり、豊浦のあたりをまとめて歩けます。
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