たちばなでら
聖徳太子の生誕地と伝わる寺。二面石が残る。
聖徳太子が生まれた地と伝えられる寺です。この地には欽明天皇の別宮があり、太子の父である用明天皇と母の穴穂部間人皇女がここに滞在していたときに太子が生まれた、と伝えられています。
太子建立七寺のひとつに数えられ、正式には仏頭山 上宮皇院 菩提寺といいます。天台宗の寺です。
発掘調査により、創建時の伽藍は東を正面とし、塔・金堂・講堂が東西に一直線に並ぶ配置だったことが分かっています。飛鳥寺や川原寺とはまた違う形です。
現在の本堂(太子堂)は元治元年(1864年)の再建で、本尊として聖徳太子坐像を安置します。周囲を田に囲まれ、伽藍だけが浮かぶように建つ姿は、飛鳥でもよく知られた景色です。
境内には「二面石(にめんせき)」と呼ばれる石造物が置かれています。ひとつの石の左右に、それぞれ顔が彫られています。
一方が善、もう一方が悪の相とされ、人の心の二つの面を表したものと説明されます。高さ約1メートル。飛鳥に点在する石造物のひとつで、いつ何のために造られたのかは分かっていません。
境内には四季の花が植えられ、初夏は蓮、秋はコスモスが咲きます。
太子が勝鬘経を講じた際に蓮の花が降り積もったという伝承にちなみ、蓮は寺のゆかりの花とされています。
2026年7月26日、「飛鳥・藤原の宮都」の構成資産のひとつとして世界遺産に登録されました。
近鉄橿原神宮前駅から周遊バス「川原」下車、徒歩約3分。拝観は有料です。
すぐ北に川原寺跡があり、道を挟んで向かい合っています。亀石へも歩いて数分です。
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