飛鳥の明日香の里を(明日香村)/散策スポット/川原寺跡(弘福寺)
かわらでらあと(ぐふくじ)
飛鳥四大寺のひとつ。礎石が伽藍の規模を今に伝える。
飛鳥寺・薬師寺・大官大寺と並び、飛鳥の四大寺のひとつに数えられた寺の跡です。
斉明天皇の川原宮の跡に、天智天皇が母である斉明天皇の菩提を弔うために建てたと考えられています。創建の年を記す確かな記録は残っていません。
この寺の特徴は伽藍の配置にあります。中門を入ると、正面に中金堂、その手前の東に塔、西にもうひとつの金堂(西金堂)が向かい合う。塔と金堂が対になって並ぶ、国内に例のない形です。
飛鳥寺の一塔三金堂、山田寺の一塔一金堂、そして川原寺の一塔二金堂。飛鳥では寺ごとに配置が違い、日本の寺院建築がまだ形を探っていた時期であることが分かります。
礎石が整備・公開されており、歩きながら建物の位置と大きさをたどれます。
中金堂の礎石には、大理石の一種である瑪瑙(めのう)が使われていました。飛鳥の他の寺では使われていない、特別な石材です。
天皇の発願による寺であったことを示すものとされています。
寺跡の一角には、法灯を継ぐ弘福寺(ぐふくじ)が建っています。真言宗豊山派の寺です。
川原寺は平城京へ移されることなく飛鳥に残り、鎌倉時代の火災などを経て規模を縮めながら続いてきました。飛鳥の四大寺のうち、寺として現地に残ったのはここと飛鳥寺だけです。
2026年7月26日、「飛鳥・藤原の宮都」の構成資産のひとつとして世界遺産に登録されました。
近鉄橿原神宮前駅から周遊バス「川原」下車すぐ。寺跡の見学は無料です。
道を挟んだ南に橘寺があり、二つの寺跡が向かい合っています。飛鳥川に沿って歩けば、飛鳥宮跡や甘樫丘へ続きます。
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