飛鳥の明日香の里を(明日香村)/散策スポット/檜隈寺跡/於美阿志神社
ひのくまでらあと/おみあしじんじゃ
渡来系氏族・東漢氏ゆかりの寺跡。十三重石塔が立つ。
渡来系氏族である東漢氏(やまとのあやうじ)の氏寺と考えられる寺院跡です。
東漢氏は、応神天皇の時代に渡来したと伝わる阿知使主(あちのおみ)を祖とする一族で、檜前(ひのくま)一帯を本拠としました。文筆や外交、土木や工芸の技術で朝廷に仕え、飛鳥の建築や工芸を支えた人々です。
現在、寺跡は於美阿志神社(おみあしじんじゃ)の境内となっています。祀られているのは阿知使主とその妻です。
寺が失われたあと、その場所に一族の祖を祀る神社が建てられた。仏の寺が神の社に変わりながら、同じ土地で祖先が祀られ続けていることになります。
境内には平安時代の十三重石塔が立っています。国の重要文化財です。
上部の数層を欠いていますが、飛鳥に残る石塔としてはもっとも古い部類に入ります。寺の講堂跡と推定される位置に立っており、寺があった頃の面影を伝える唯一の建造物です。
発掘調査により、塔・金堂・講堂の跡が確認されています。瓦も多く出土しました。
創建は7世紀後半とみられます。渡来系氏族が、自分たちの技術で自分たちの寺を建てた。飛鳥の文化が渡来人によって支えられていたことを、遺構がそのまま示しています。
2026年7月26日、「飛鳥・藤原の宮都」の構成資産のひとつとして世界遺産に登録されました。
近鉄飛鳥駅から徒歩約20分。国営飛鳥歴史公園のキトラ古墳周辺地区に近く、あわせて歩けます。
訪れる人は多くありません。丘の上の静かな境内から、檜前の集落が見下ろせます。
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