飛鳥の明日香の里を(明日香村)/散策スポット/飛鳥川の飛び石
あすかがわのとびいし
橋ではなく、川床に据えた石を跳んで渡る。万葉の歌に重ねて語られる渡り。
稲渕の飛鳥川に、石を並べただけの渡りが残っています。橋を架けるのではなく、川床に据えた石を跳んで向こう岸へ渡ります。
上流と下流の2か所にあり、上流側は木々に囲まれ、下流側は田に囲まれています。奈良県の景観資産に選ばれています。
「石橋(いしばし)」は、こうした飛び石を指す古い言い方です。『万葉集』に、次の歌があります。
明日香川 明日も渡らむ 石橋の 遠き心は 思ほえぬかも(巻11-2701)
明日香村の解説は、この歌に詠まれた「石橋」がここのことかどうかは分からない、としています。そのうえで、万葉の時代に男女の心のつながりを石橋に託して言いあらわしていたようだ、と述べています。
毎日渡る石が、そのまま人と人との間柄の言い方になる。橋がなかった時代の感覚が残る歌です。
飛鳥川の上流域には、かつて5〜6か所の飛び石があったと伝わります。その多くは流されてしまい、良好に残るのはこの一か所だけだと明日香村は説明しています。
1977年(昭和52年)4月1日、明日香村の史跡に指定されました。
稲渕の棚田や南淵請安墓へ向かう道の途中にあります。増水しているときは渡れません。石は濡れると滑るので、足もとに気をつけてください。
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