飛鳥の明日香の里を(明日香村)/散策スポット/欽明天皇陵
きんめいてんのうりょう
明日香村では数少ない大型の前方後円墳。
宮内庁が欽明天皇の陵と治定している古墳です。古墳の名としては梅山古墳(うめやまこふん)と呼ばれます。
全長およそ140メートルの前方後円墳で、周囲に濠がめぐります。明日香村のなかで前方後円墳はここだけです。飛鳥時代に入ると古墳は方墳や円墳、そして八角形墳へと変わっていくため、前方後円墳であること自体が、この古墳の古さを示しています。
欽明天皇は6世紀半ばの天皇で、在位中に百済から仏教が伝えられたとされます。崇仏か廃仏かをめぐって蘇我氏と物部氏が争い始めるのも、この治世です。
蘇我稲目の娘たちを妃に迎え、のちの用明・崇峻・推古の三天皇はいずれもその子にあたります。飛鳥時代を動かした人々の、その父の代の人です。571年に没しました。
ただし、この古墳を欽明天皇陵とすることには議論があります。
築造は6世紀後半とみられ、年代としては大きな矛盾はありません。しかし規模の点で、橿原市の見瀬丸山古墳(全長約318メートル、奈良県最大の前方後円墳)を欽明陵とする説が有力視されています。
見瀬丸山古墳は6世紀後半の築造で、その規模は当時の最高権力者にふさわしいものです。宮内庁の治定はこれを陵墓参考地としており、公式には動いていません。
陵の南に隣接して、吉備姫王(きびひめのおおきみ)の墓があります。柵の内側に4体の石像「猿石」が並んでいることで知られます。
あわせて訪ねることができます。
宮内庁が管理しており、墳丘に立ち入ることはできません。濠の外の道から、木々に覆われた墳丘を見ることになります。
近鉄飛鳥駅から徒歩約10分。天武・持統天皇陵、鬼の俎・鬼の雪隠と、歩いてめぐれる範囲にあります。
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