あまかしのおか
飛鳥を一望する丘。蘇我氏の邸宅があったと伝わる。
飛鳥のほぼ中央、標高およそ148メートルの丘陵です。国営飛鳥歴史公園の甘樫丘地区として整備されています。
頂上近くの展望台からは、飛鳥の集落と田、そして畝傍山・耳成山・天香久山の大和三山が一望できます。飛鳥宮跡も飛鳥寺も、この丘から見下ろす位置にあります。
『日本書紀』は、蘇我蝦夷と入鹿が「甘檮岡(あまかしのおか)」に家を並べて建て、砦のように構えたと記しています。
宮を見下ろす丘の上に邸宅を構える。それがどれほど異例で、どう受け取られたか。645年の乙巳の変に至る空気が、この記述からうかがえます。
2005年以降の発掘調査により、丘の東のふもとから7世紀の建物跡が見つかりました。甘樫丘東麓遺跡と呼ばれています。
石垣で造成した平坦地に建物が並び、焼けた土や炭も出土しました。蘇我氏の邸宅との関連が注目されていますが、邸宅そのものと断定されたわけではありません。
丘には「万葉の植物園路」が整備され、『万葉集』に詠まれた植物が植えられています。
展望台までは、ふもとから15分ほどの上りです。舗装された道と土の道があり、途中に休憩できる広場もあります。
近鉄橿原神宮前駅から周遊バス「甘樫丘」下車すぐ。入園は無料で、時間の制限もありません。
ふもとには豊浦宮跡(向原寺)、甘樫坐神社、古宮遺跡があり、東側は飛鳥寺と水落遺跡です。飛鳥を歩き始める前に、まずここへ上がって全体を眺めておくと、そのあとの道筋が分かりやすくなります。
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