飛鳥の明日香の里を(明日香村)/コラム/祭りと信仰

800トンの巨石に穿たれた二つの穴、円と溝が刻まれた石、顔を持つ亀、表と裏に顔のある石像。飛鳥には、何のために造られたのか分からない石が、田や丘のあちこちに置かれたままになっています。謎の石をめぐり、解けたもの、解けかけたもの、まだ何も分からないものに分けて紹介します。

飛鳥川に、稲藁の綱が二本架かっています。下流の稲渕は神主を招き、上流の栢森は僧侶が読経する。同じ行事が、集落ごとに違うかたちのまま続いています。

嘘をついている者は火傷する。正しい者は無傷で済む。『日本書紀』が伝えるその裁きが行われたのは甘樫丘でした。神事はいまも甘樫坐神社に残っています。

三通りの雨乞いが順に試され、最後に天皇が飛鳥川の上流で祈ると、五日間降り続きました。『日本書紀』がこの順番を丁寧に書き分けたことには、意味があります。

2月の第1日曜、飛鳥坐神社の境内が人で埋まります。天狗が参拝者の尻を叩き、田を耕し、最後は夫婦の営みまで演じてみせる祭りです。